約 2,552,078 件
https://w.atwiki.jp/poem_toukou/pages/553.html
作成中です・・・ ページ:1 2 3 4 作品 ■▲▼ 今ここにある ぼくら 175 名前:今ここにある ぼくら [sage] 投稿日:03/04/17(木) 06 41 ID RX+yDuY/ 鳴りつづけていた音楽は 止み ぼくを包む波の音が 戻ってきた 赤や緑を点滅させるスイッチを 切り 岩陰から昇っていく 光の虫たちを見ていた 分けられない色をした虫たちは 月の衣を纏って昇る 満月の膨らみ ぼくには見える その光が その輪郭に とどまらないこと 闇を越えて 心を越えて ぼくに届いていること 乾いた町を歩けば 店先を通りすぎるたび 音楽は近づき 背中に遠くなる 人の群れを外れれば 詞(ことば)も遠くなり ぼくを包む風が 戻ってくる 防波堤にたたずんで 夜空を仰ぐ恋人が歌う 満月の膨らみ わたしには見える あの光が あの輪郭で 押しとどめられていること 満たされた月は 明日からは 終わっていくだけ 176 名前:_ [sage] 投稿日:03/04/17(木) 06 42 ID RX+yDuY/ 恋人よ ぼくは今日 人ごみの中で 一瞬 鳴り響いた鈴の音を聞いた 永遠に鳴りつづける音には ぼくらは気が狂ってしまうだろうね あの鈴の音が 浜辺までの音量で鳴り響いたら ぼくらは耳を塞ぐしかないだろうね 鈴の音は 形も残さず消えてしまった ほんとうに鳴ったのかどうかも定かでない それだから 心に 残った 満月の膨らみ 鈴の音のように 儚く 優しく ぼくらの今を包むから ぼくらは こんなにも 音楽のように 音楽のように 鳴り響き いつか洗い流される 波の音に 波の音もやがて静まり返り 無音が世界を包む頃 月の衣の 光の虫たちが またあそこへ昇っていくだろう 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 夏の日の夕暮れ 179 名前:夏の日の夕暮れ a [] 投稿日:03/04/17(木) 23 41 ID EJ6mybtV 砂地の中に赤黒い線路が伸びていた海に続く引込み線 どん詰まり行き止まり ここから海の幸を積みこんでいたんだ 風の強い土地柄枝は高くは伸びず緑の葉は 小さくしがみつくように横風に引き伸ばされた枝に 緻密に育つ ここはおじいさんの土地お父さんの生まれたところ 海辺の町迎えてくれる潮風色の笑顔 ここから帰りたくなかった 行ったらいつまでも続いてほしかった夏の日 青い空わきあがる入道雲の下遠く海と空が溶け合う 祝福された未来が広がって ぼくは満たされていた幸せだった いまは不幸なのか? 風は強く海は荒荒しく 波は打ち続けている 広い海の遠くやがて水平線が空間に主張するごとく 空を切り取っている 高い高い空の上から 空よりもっと彼方の人工衛星でみた映像でも海の強い輪郭と 空気のやはらかな輪郭が見て取れた 宇宙に浮かぶ人の目の高さからは あの水平線は 光輝る事も出来ない青い丸みだろうか? それとも美しく見えるのだろうか? せめてけなげに見えるのだろうか? ある時まで見る事は出来なかった 青い地球 180 名前:夏の日の夕暮れ b [] 投稿日:03/04/17(木) 23 43 ID EJ6mybtV いまオレが不幸だとしたら 幸せなときを思い出すからかもしれない 変な話だ 幸せな時はもっと世界を知りたかった ある夏の日夕暮れに 思い出す夏の日 誰にでもある夏の日 いつまでもきえない あの夏の日 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ あたしカプセル 181 名前:あたしカプセル(1) [sage] 投稿日:03/04/18(金) 00 21 ID +/mh2Shc 「ただいま帰りましたぁ」なんて いわなかったよ、あたしはねぇ 「オカエリ」だなんて いつからいうようになったの、あたしはねぇ 田舎カプセルから生まれた 田舎怪獣のこどもは 田舎にんげん牧場に放され 田舎メモリーを備える 都会の自転車は キィコキィコと走るの知ってる 田舎の自転車は スターラターと走るの知ってる? 足はすっかり田舎大根になって 増えたよ 知らない人から白菜もらうの 知らない人と道端でうんこの話するの 知らない子供が「ただいま帰りまスターラター」っていうから あたしは「オカエリ」 空のUFOから見ると あたしが歩いている草の道 どこにもカエラナイヨ どこにもタドリツカナイヨ あたしはいつまでもここにはイナイヨ 182 名前:あたしカプセル(2) [sage] 投稿日:03/04/18(金) 00 23 ID +/mh2Shc あたしは あたしは あたしは あたしは あぁ さようなら あたし あたしは あたしじゃ なくなって あしたから 地球上の すべてのにんげんに なります なれるものか 田舎メガネをかけました お元気ですか? そっちのことは知りません 「ただいま帰りましたぁ」なんて、あの子供は 「ただいま帰りました」なんて、中学生になるだろう 知らない人とは口を聞かない高校生になってから、都会に出て それでも子供の頃はぼく、田舎カプセルの 笑顔のオマケつきで、知らない人と玄関を共有しながら 空を見ていたんです UFO、飛んでた? 183 名前:あたしカプセル(3) [sage] 投稿日:03/04/18(金) 00 23 ID +/mh2Shc 顔の外へ出たい 体の外へ出たい えぇい、まどろっこしいぞ! カプセルの外へ出たい 出れるものか 都会では 「ら抜き言葉」は体罰をうけます そうだよな UFOに乗ってる人だって 「あたし」っていうのかもしれないんだよな あたしの子供の頃はねぇ 知らないおばさんは恐かったよ お姉ちゃんっていわないと 傘で本気で突かれるからさぁ へへへ 懐かしくなってきちゃった もし帰れてもUFOに乗りたいって思うだけの うんこ児童 うんこカプセル 開け、あした あ 田舎メモリー、きれかけ ここしかない ここしかない 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 限りない欲望の中で 184 名前:限りない欲望の中で [] 投稿日:03/04/18(金) 00 50 ID xr5dGtTD 無限に広がる旅路の果て 不安定に揺れる砂時計を置き去りに 繰り返される夢の中で、幼い頃の設計図が はらり と欠けていく 恋ならば、平和と混沌の間を泳ぐ熱帯魚の姿で律動を刻んでいる 薄い花びらに浮かび上がった顔に、刹那の美貌を装わせると 情欲とエゴに塗れた、絡み合う螺旋体が飛び出してきた 希望の鐘が鳴る朝に、ふたりの歴史は静かに幕を下ろした 心の扉を開けてみたけれど 出口は限りなく遠く、想いは遥か彼方 懐中時計の針が気になって、「約束の丘」へと夢中で走り続けた 肩ですら呼吸が出来ず、膝から崩れ落ちた ・・・もう限界だった 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 恋 文 186 名前:「恋 文」 1/3 [sage] 投稿日:03/04/18(金) 14 10 ID xPI4E4S8 ふっ、と 気がつけば 隣に 横たわる 貴方が いた 綺麗な手で 私の腕に触れ 静かに 強く 引き寄せられる 驚きと 躊躇いで 沸き上がる 弱腰の拒絶 幾度も 幾度も 繰り返せば 最後まで 抗えるはずもなくて 「あり得ないことが、起きている」 抱き竦められた、こと 仄かな 煙草の、匂い 甘く、切ない 口吻 伴う リアリティ (あり得ないことが 起きている……) 187 名前:「恋文」 2/3 [sage] 投稿日:03/04/18(金) 14 12 ID xPI4E4S8 顔は見えない なのに これはあなただ、と 私には分かっていた こんな間近で 触れた ことなどない、のに 「あなたなのだ」と 何故か確信できた だから しっかりと 刻み込む ぬくもり 陶酔 浮遊 酔いしれ 始めた 時 私の瞳は いともあっさり 開く すべては 夢 当たり前の こと 分かりすぎる程 に -ほら、あり得ないことは いつか終わる- 188 名前:「恋文」 3/3 [sage] 投稿日:03/04/18(金) 14 14 ID xPI4E4S8 夢は限りがあるもの 夢は限りがある、もの 夢は、限りが、ある、もの 何度も 何度も 繰り返す 言葉が 滲んで いく せめて 名を伏せ せめて これ限りに 「あなたが好きだ」 と したためる… これは 『恋文』 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 無題 189 名前:名前はいらない [] 投稿日:03/04/18(金) 22 49 ID n/QMcbDF 局限された極限の北限に 我も彼も誰も皆、捕われてゆく 数限りない制限と 数限りない幻想に 我も彼も誰も皆、現実を見ない 無限に思えた可能性は脆く潰え 幻想にすがる人々は有限の可能性に気付く 誰も彼も幻想から醒め 限られた世界に気付く それは 局限された極限の北限が崩れ 新たな世界が始まることを意味する 無限の、可能性と共に 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ リミットちゃん 190 名前:リミットちゃん [] 投稿日:03/04/18(金) 23 02 ID o36BZj/c リミットちゃんは とても可愛い女の子 こぶたちゃんボン たぬちゃんポン きりんさんハーイ ぬるりらアッ リミットちゃんは さっきまで とても可愛い女の子 で し た 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 限界 192 名前:限界 [sage] 投稿日:03/04/18(金) 23 16 ID vGvXvfBF 心はおもっても 翼のようにはひろがらない 春の朝にだって 大雨はふる 器はたくさんで 満ちてゆくものばかりじゃない 雨のさなかでもむしろ 枯れていく幾つか 酒 飲み過ぎて 体からは水がなくなる ひりひりと 傷んでゆく ほねの音 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 166点 193 名前:166点 [sage.] 投稿日:03/04/18(金) 23 37 ID l5+znw2A あこがれちゃう 癖もってる ぼくの担任の先生 数字の100を いっつも 166 って記述してしまうんだ よってテストで100点取ると お国の王様みたく必ず 166点 となって これ 解答用紙の上に鎮座してる さいしょは先生のペン先が 眠気の策略でウナギとなり 狂った んだろうって 推測してた たくさん生徒の採点するわけだし 疲れるもん でも100点満点のテストを いっつも 頭のイイぼくや友だちが 満点として取るたびに 166点だった そんなことが頻発するうち この事実が クラス中で曰くありげな "六六"不思議 となって跳ねまわり 真相を知りたくなったぼく 思い切って先生にたずねてみた 【コメント】 【得点】 0点 ページ:1 2 3 4 ページ先頭へ トップページ
https://w.atwiki.jp/sangokushi11/pages/1753.html
コウレン 列伝 水滸伝に登場。宋の高唐州知府。高俅の従弟。 15歳の頃から道士としての修行を積み、風雷や猛獣を呼ぶ妖術を会得していた。その配下には、「飛天神兵」と名づける天下屈指の精鋭が揃う。義弟の殷天錫が李逵に殺され、李逵の身代わりとなった柴進を捕らえることで梁山泊と事を構えることになった。梁山泊軍が柴進の救出に来ると、迎え撃って妖術を用い、二度までも梁山泊軍を撃破する。しかし、梁山泊軍に公孫勝が加わると、形成が逆転。公孫勝の「五雷天罡の正法」に妖術を破られ、逃げるのに失敗したところを雷横に斬られた。 能力値 統率 武力 知力 政治 魅力 総合 軍事能力 統+武 統+武+知 素質 83 69 85 67 40 344 152 237 順位 偏差値 成長期 早熟 早熟 早熟 普通 普通 - - - 能力持続 長い 短い 長い 短い 短い - - - 兵種 槍兵 戟兵 弩兵 騎兵 兵器 水軍 適性 B A B B S C 部隊 攻撃 防御 攻撃 防御 攻撃 防御 攻撃 防御 攻撃 防御 攻撃 防御 値 57 69 62 85 52 66 63 66 69 70 48 55 順位 偏差値 部隊攻撃力/防御力は技巧研究を全て終えた時点での値。兵器は木獣、水軍は闘艦。 特技 妖術 妖術を使用可能 マスクデータ 相性 出身地 起用 戦略傾向 地元執着 義理 野望 漢室 生年 登場 没年 死因 性格 音声 口調 7 2/5 5/5 1/3 164 184 202(39歳) 剛胆 冷静 尊大 舌戦 得意話題 保有話術 大喝 詭弁 無視 鎮静 逆上 ○ ○ ○ 親愛・嫌悪 状態 武将名 高廉 親愛 なし なし 嫌悪 宋江、公孫勝、柴進 柴進、李逵 高俅の従弟。そしてなぜかイケメン。兵器Sなので、武力ブースターをつけて兵器隊にしよう。 特技は相手の知力が高いとやくたたずなので射程にでも変えてやろう。 張宝とイメージも能力もかぶっている気がする。 -- (名無しさん) 2012-09-05 20 55 17 中々優秀な能力だが、特技は大変使いづらい。 兵器部隊の長としては武力が低めなのが気になるところ。 一番の注意点は低義理高野望、それに伴う誹謗か。 -- (名無しさん) 2018-02-02 12 02 25 名前 コメント すべてのコメントを見る
https://w.atwiki.jp/poem_toukou/pages/268.html
作成中です・・・ ページ:1 2 3 お題 中 開催期間 03/05/15~03/05/25 参加作品数 24 審査員 4人 本スレ 7の533-625 議論スレ 6の151-179 【チャンプ】 スラッシュ・ドット・スラッシュ(ame):10点 【準チャンプ】 もののことわりB(たけ):4点 へへへ:4点 たまごのきみ(しいな まほろ):4点 青い壜の中(犬大好き):4点 作品一覧 No. タイトル 作者 点数 535-536 彼 - 3 537 心優しきいじめられっ子 - 1 538 メッセージ soup 1 539 クリィム イロエ 3 541 なかデラ ドン亀 1 544 酸っぱさを越えて - 1 545 国士無双 - - 547-548 もののことわりB たけ 4 549 内側 - - 550-551 中なかなか - 1 552 中とは - 1 555 葡萄の季節 脚立 1 557 無題 - 1 563-565 鳥が空を飛んでみたら。 - - 566 六年間の呼吸 ねこいるか 1 567-568 六月の旅人 Canopus - 569 振動 - - 570-571 へへへ - 4 573-574 スラッシュ・ドット・スラッシュ ame 10 575-577 たまごのきみ しいな まほろ 4 581 無題 - - 586-588 見た目とのギャップに悩む者への詩 - 1 590-594 「 」を声にして 火菜 2 595 青い壜の中 犬大好き 4 【審査員】 しいな まほろ ◆tYbIWmaS5o 霧都 ◆SNOW/oy/Uw グリーンブック ◆VZ.CboVnb2 Canopus ◆DYj1h.j3e. 【採点レス】 605 名前:しいな まほろ ◆tYbIWmaS5o [sage] 投稿日:03/05/23(金) 22 01 ID tSw+DSKU 【2点】 595「青い壜の中」 【1点】 535-536「彼」 537「心優しきいじめられっ子」 539「クリィム」 544「酸っぱさを越えて」 555「葡萄の季節」 566「六年間の呼吸」 570-571「へへへ」 573-574「スラッシュ・ドット・スラッシュ」 607 名前:霧都 ◆SNOW/oy/Uw [sage] 投稿日:03/05/24(土) 07 15 ID HsbiAiG4 573-574 「スラッシュ・ドット・スラッシュ」 3点 547-548 もののことわりB 2点 586-588 見た目とのギャップに悩む者への詩 2点 590-594 「 」を声にして 2点 535-536 彼 1点 541 なかデラ 1点 550-551 中なかなか 1点 575-577 たまごのきみ 1点 595 青い壜の中 1点 613 名前:グリーンブック ◆VZ.CboVnb2 [] 投稿日:03/05/25(日) 06 24 ID Wx2qLW15 ★1点★ 554 「酸っぱさを越えて」 552 「中とは」 614 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [] 投稿日:03/05/25(日) 20 24 ID 6fup9so5 575-577 2点。 573-574 2点。 以下、1点です。 535-536 539 547-548 557 595 618 名前:たもい ◆P6tSlrTfiY [sage] 投稿日:03/05/25(日) 22 55 ID Nmv3SkD5 【3点】 573-574 「スラッシュ・ドット・スラッシュ」 【1点】 538 メッセージ 539 クリィム 547-548 もののことわりB 570-571 へへへ 619 名前:ドン亀様 ◆YdTp8oxx7. [] 投稿日:03/05/25(日) 23 41 ID 2M596UWy 【2点】 570-571「へへへ」 【1点】 573-574「スラッシュ・ドット・スラッシュ」 575-576「たまごのきみ」 作品 ■▲▼ 彼 535 名前:彼(1/2) [sage] 投稿日:03/05/15(木) 13 31 ID l9GGygyF 暗い 死の淵ほども暗い ここは暗い 痛い 種の発芽ほども痛い ここは痛い 早い 雲の流れほども早い ここは早い 俯いてうずくまる 回転する 毛穴のすみずみまで行き渡る 水 空気の泡が 深淵から逃げ出そうと 弾ける いる場所は ここしかない 男の選択肢は ここしかない 生きる目的のために ここしかない かれこれ4年 彼は ここにいる 四季はない 雨も無い 晴れもない 風も無い 人もいない 暗闇と 恐怖と 倦怠と 監獄の心地よさだけ 目は光に耐えられない 耳は泡の弾ける音しか聞き取れない 骨は 折れすぎた もう慣れた 揺れる 揺れる 揺れる 536 名前:彼(2/2) [sage] 投稿日:03/05/15(木) 13 31 ID l9GGygyF 彼は彼を知らない 彼は彼の居場所を知らない かれこれ4年 彼は こうしている いつか この中に落ち込んだときのこと それは 春の日だった 穏やかな日だった そんなことは もう忘れた 熱い 砂漠の彼方ほども ここは熱い 冷たい 氷山の一角ほども ここは冷たい 回る 人生ほどにも ここは回る ほとほと息苦しくなった もう出よう そういって彼は扉を開く ひかりの眩しさ 風の音 春の匂い ぴかぴかに磨かれた彼は 破れた服から するりと抜けて 飛んだ 蝶になったのだ 何百匹もの蝶に 美しい 人間は美しい 涙が止まらない 人間は美しい 洗濯機の中から 色とりどりの蝶が 羽ばたいた 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 心優しきいじめられっ子 537 名前:心優しきいじめられっ子 [] 投稿日:03/05/15(木) 22 01 ID Rw7dYYNQ そんなにお腹を 殴ったりしないで それ以上お腹を 蹴ったりしないで ぼくの 「中の人」が死んじゃう 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ メッセージ 538 名前:メッセージ [sage] 投稿日:03/05/15(木) 23 13 ID MF7IrsU9 出ておいで あなたを待っているよ 今の君の心の中で眠っているあなたを 早く出ておいで 危険な人はもういなくなるから あなたを責めたり傷つけたりする人は もう いなくなるから 怖がらなくていいよ おそれなくていいよ 疑わなくてもいいよ 出ておいで あなたを待っているよ 今の君の身体の中で眠っているあなたを だってもういなくなるから あなたを傷つけた私は いなくなるから 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ クリィム 539 名前:クリィム [sage] 投稿日:03/05/16(金) 01 40 ID NmB69Vi3 俯いた額ほどの誠実さで あの人は 赤裸々に妄想を 歌う 雨音ほどの正確さで あの人は 愛と憎しみを繰り返し 歌う 奥へ奥へと闇を畳み掛けるその咽喉へ 甘いクリィムを詰め込めないか? それが私の名を甘くするなら 蝙蝠たちの憩うその咽喉へ 甘いクリィムを詰め込めないか? 私がデコレーションされる前に 綺羅を纏ったあの人の 中は 私という虚ろ 両の手に握り締めたこの執着を クリィムの代わりに捻じ込んで きれいに指を舐めたら終わりなのに・・・ 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ なかデラ 541 名前:なかデラ [] 投稿日:03/05/16(金) 23 51 ID 6DOuJ0x8 こんなものを あの可愛い少女たちが読むのかと いつも書店で横目にこびりついていた 平積みにされた「なかだしデラックス」 恥ずかしい 女性用下着売り場よりも恥ずかしい 少年にはけっして近づけなかった乙女の聖域 すっぱい花の中に置かれていた「なかだしデラックス」 いま、大人になったから 僕は大人の勇気で、その雑誌を買える 弁当箱よりもブ厚くて、未知の少女の香り漂う その雑誌の中で、あの、月の名をもつ美少女戦士たちが あの、光、海、風の名をもつ魔法騎士たちが どんななかだしをしていたのか いまこそ、僕は、濡れた手で ティッシュを片手に、それを開き そして、すぐに閉じた な か 「よ」 し デ ラ ッ ク ス じ ゃ ね ぇ か !!!!! 十二年前の、勘違いした春の、青い僕が、トンでいった 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 酸っぱさを越えて 544 名前:酸っぱさを越えて [] 投稿日:03/05/17(土) 02 40 ID R5+Ip2bQ 紅玉 輝いて見えたから 僕はそれをかじった 酸っぱかったなあ それに懲りて今度は つがる 甘かったなあ実に 見た目だって悪くないし ほのかな幸せって これなんだなあって思ったよ 思ったんだけどやっぱり 紅玉が忘れられなかった僕は 駄目男なんだろうなあ フルーツの女王はラフランスらしいです一般に でも僕にとっての女王は紅玉だよ あんただよ 見た目で選ぶのは悪い でもその輝きは内面から搾り出した結果だって知ってるから 僕は紅玉が好きだ 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 国士無双 545 名前:国士無双 [] 投稿日:03/05/17(土) 08 13 ID OF/JAG4X 一 一九 一九 一九 東南西北 白発 あれ? 待ち牌なんだっけ? 取り合えずリーチ 牌で積み木 思い出せず飛び出る逝き 右からロンの一声 時を越え 気づいたときには丸裸 追い剥ぎか? 分かる筈がない マンズ ソウズ ピンズ 字牌 食い尽くすポークピッツ タバコの煙も充満 思い出せずどーすっか? 困った 負け確定で股間が 疼く ドラ周辺に中 集中 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ もののことわりB 547 名前:もののことわりB(1/2) [sage] 投稿日:03/05/17(土) 14 03 ID UV+W6aFq 私の当面の目標は 完璧な講義ノートを作ること 片山教授の物理Bは格別だ 相対性理論が導かれる過程 その数式が省略なしで 端正な線で板書きされる 私は複雑な積分式を大急ぎで書き写す スライド式の黒板計4枚が埋まると 偉大な歴史はあっというまに チョークの粉に帰ってしまう 90分で約2巡半 教授は数式ですべてを語り 数式がすべてを語っていた 私は頭を空にして写経する 是故空中無色 無無受想行識 548 名前:もののことわりB(2/2) [sage] 投稿日:03/05/17(土) 14 04 ID UV+W6aFq 悪友は陰口をたたく 「あいつは板書きロボットだね 部屋に戻ったらズボンの裾をまくって 膝の蓋をぱかっと開けて 脛にガソリンかなんかを入れてるね」 ある日私は迂闊にも 生協食堂で教授の斜め向かいに座った 私と同じシチュー付きAランチ 「あなたは私の講義に出ていますね。どうですか難しいですか」 「ノートを取るのに精一杯です」 教授はシチューの味を微分するだろうか 「片山教授とこないだ一緒に食べちゃったよ」 「へえ。食べる振りができる仕様なんだな はははは」 彼を笑わないでと言いかけて 適当に笑うことにした 教授のご意志をわかっているのは 私だけでいい 中身は理解できないけど 【コメント】 【得点】 0点 ページ:1 2 3 ページ先頭へ トップページ
https://w.atwiki.jp/sahflab/pages/13.html
*場所 秩父 小鹿野 「天然温泉 昇竜の湯 梁山泊(http //www.rzp.co.jp/)」 *行き方 集合 場所 「所沢駅 南口改札(プロペ通りじゃない方 階段上)を出たところ」 時間 「08:30」 移動 所沢駅より 西武特急レッドアロー「ちちぶ7号」 にて西武秩父へ 西武秩父駅より 送迎バス にて梁山泊ホール(発表会場 直通)へ これより下は広告です.
https://w.atwiki.jp/poem_toukou/pages/459.html
作成中です・・・ ページ:1 2 3 作品 ■▲▼ 馬鹿の象徴 118 名前:馬鹿の象徴1 [] 投稿日:03/12/12(金) 00 25 ID pex0v0bk 所員「所長!馬鹿の壁が崩壊寸前です!」 所長「なんですって!そりゃあ、大急ぎで大至急しないといけないじゃないか!」 署長「いったい何の騒ぎだね?騒々しい。」 所員と所長「あ、署長!大変なんです!馬鹿の壁が崩壊しかかってまして。」 署長「なんだって!そりゃ大変だ!早く、早く至急しないといけない!」 女「うるさいなーいったい何の騒ぎなのよ?」 所員「あ、秋子さん!」 所長「大変なんだよ!」 署長「馬鹿の壁が崩壊寸前らしいのだ」 秋子「あっそ、そんなことよりあたし、今日から女になったみたいだから…じゃね。」 所員と所長と署長「おんなってまさか…………………」 119 名前:馬鹿の象徴2 [] 投稿日:03/12/12(金) 00 26 ID pex0v0bk 所員と所長と署長「初潮!!!」 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 視線 121 名前:視線 [] 投稿日:03/12/12(金) 05 00 ID SivjtC2u みつめて もっとみつめて 俺には君が映り 君には俺が映ってるけど 俺たちは同じ景色を見てる 鋭さはよく削った鉛筆の先のよう やわらかさは廊下におちた陽光のよう 常に纏った透明のおびえは 網膜に張りついて少し景色を歪ませる ねえ すべての圧力を真ん中でぶつけて その衝突の熱量で すっかり溶かしてしまおうよ …緑色の光点 …ほつれた糸 …冷たい石 …井戸の底で薄く反射するような …静かなひかり 君の眼 君の過去 もっと深く 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 無題 122 名前:名前はいらない [sage] 投稿日:03/12/12(金) 12 59 ID jBWuJvM2 波 頂点 音 人の象徴 そこから 明かりが生まれたから そこから 言葉を失くして そうして 10年前の今日はどこへいった ああ、そこか 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 幻灯のごとく 123 名前:幻灯のごとく [sage] 投稿日:03/12/13(土) 01 10 ID iyANJn8E からからと時間を巻き取る音が聴こえる 映写機は映すべきものを失い スクリーンからあらゆる情景が消えた 映写技師にしてみれば何であれエンドロールが流れさえすれば良いのだ そんな感じの消え方だった 僕が立ち上がる頃には誰も残っていなかった みんなキチンと現実に帰っていったのだ 係員の横を通って廊下に出ると僕も徐々に現実に溶け込み始めた 映画館の廊下というものは精神の緩衝地帯としてよくできた造りになっているのかもしれない 待合室では最終の上映を観るわずかの客が疎遠さと親密さの均衡を図っていて 彼らのタバコの匂いと夜雨の気配が一緒くたになって館内の空気を淀ませていた 外に出ると雨の向こうに張りぼてのような街が平面的に広がっていた 特に強調するべきものが無い風景 エンドロールを必要としない世界だ もちろんそれで正しいのだろう 切り取られた個別のフィルムには整合性と結末が必要とされているが その舞台裏にまで文句をつけても仕方ない 僕はイノセントな幻想を抱き過ぎているのだ この世界に対して もしくは自分の生き方に対して 傘も無く雨の中に踏み出した瞬間 僕はフィルムが擦り切れる音を聴いたような気がした 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 愛の石像とスフィンクス 124 名前:愛の石像とスフィンクス 1 [] 投稿日:03/12/14(日) 03 42 ID UOJ0TWRs 人を好きになるって どういうこと? なぞかけ 答えのあるのがミソ 謎でもなんでもない そんなの 人を好きになったキミが そんなこと言う 必要ないだろ? わがままだって わかってるけど 一緒に居たい 宝物だって隠した人は 必要(いら)なくなって それでも 捨てられなくて 想い募って (きっと誰かのために)大切にしまい込む 好きになるってコトは 良い事じゃないの? 探すことに人生をかけてる人は 必要ない人 必要ない人が 宝物(いらない)ものを掘り起こす 蘇った財宝は 美しく輝く でも 考えてごらん どうやって光の中にもどってきたのか? 125 名前:愛の石像とスフィンクス 2 [] 投稿日:03/12/14(日) 03 46 ID UOJ0TWRs 宝物がいらないもの? 探す人がいらないもの? 財宝の光 古代の造詣 知っていればいいだけさ 心の中に 世界中の遺産 大切な喜び 疑いがなければ 心の中だけど キミは満足さ 愛だって同じ うふふ 笑ったね 悲しい 笑っているのに? どうした突然 涙なんて せっかく創ったなぞなぞを 答えちゃうと スフィンクスみたいに 石になってしまう 人を好きになると心に灯がともる つらくなるのは わからない謎も 正解も 石像(いし)にはできそうもない 答えてほしくない だけ アイシャドウがひどいよって いっていいかな? いまないたカラスもう笑うのか やれやれ 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 抑揚回路 126 名前:抑揚回路 [] 投稿日:03/12/15(月) 07 36 ID 6wj+kHCt 彼らは何を壊したのかよく分かっていなかった 穴のあいたズボンに指を突っ込んで掻き回す 破壊ってそんな単純なものだった 規制された自由で僕らは正に孫悟空だ!! グリフォンはユーラシア大陸を爪先で狙っている 黄金の在処はそこじゃない 洗濯機で輸送する混沌ってどんなものだ? 答は一秒以内に正確に外さないと、駄目 夢見る時間は目覚めることを約束しないと与えられない ケチな創造 大腿骨でくたびれ儲けなイカサマ野郎の話をしよう この世は兎角未完成なままだよ仏陀 それが 逆巻きで起動するビデオデッキにこじつけられた理想 テレビジョンに寄生しないと生きられない定めの生命線の 収束する孤独 ハンプティ・ダンプティ! あんまり口やかましいと煮てしまうからな! 抑えられない欲情の果てに動き出すメロディアスな週末 シャカシャカ音が気にならないくらい無人口な車内で 隣人の携帯には「出会いたい」と一言メールが 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 詩 127 名前:詩 [sage] 投稿日:03/12/15(月) 22 52 ID fu0jhK/r 道の転がる意味 その意味を垂らして釣り上げた言葉は動かないまま 動かない言葉を一つ流れの中へ放してやると 少し泳いで溶けていった 釣り上げた言葉を全て放してしまうと 私だけが浮いていた 今、流れに手を浸す 128 名前:127 [sage] 投稿日:03/12/15(月) 22 54 ID fu0jhK/r [訂正] 道の→道に 【コメント】 【得点】 0点 ページ:1 2 3 ページ先頭へ トップページ
https://w.atwiki.jp/poem_toukou/pages/392.html
前へ ← 1 2 作品 ■▲▼ Virus Vampires desire blood. そして俺には肉布団を intercourse tonight , bite and eat each other remixされたclone達が、僅かなパンを求めて争う unaware of invader , die out in a moment sasserとblasterが欲望を食い千切る -再起動- 211 名前:Virus[sage] 投稿日:04/05/24 19 45 ID Ard+bExZ ■▲▼ 水面花 撒き餌はしないの。 勝負よ。 鉛のティアドロップ 紅い糸の先に、パールのイヤリング。 高かったんだから よそ見しないで。 ちょっと惹いてみようかしら。 鼓動の波紋が、鏡面をゆらす。 もう、幼い姿じゃないわ。 爪の先はメレダイヤ。 引っ掛けてみるの。 デコイなんか使わない。 ちゃんと見て。 知らん顔してないで。 この唇は甘いわよ。 212 名前:水面花[sage] 投稿日:04/05/24 21 23 ID j+JjXKl3 【コメント】 228 名前:ななほし ◆lYiSp4aok. [] 投稿日:04/05/28 04 56 ID +gB3yvEZ 1点 212 :水面花 :04/05/24 21 23 ID j+JjXKl3 つりなのか? 釣られるのか? 赤い唇はたらこのようにねっとり……かなぁ? 328 名前:散華楽 ◆DummymO2O6 [sage] 投稿日:04/05/31(月) 22 55 ID /9k6je5J チャンプ・準チャンプの方々、おめでとうです! 審査・評価ありがとうございました! 私は「水面花」を書きました。 うっふ~ん♥って言ってみたかっただけです。 女って、釣ってるんだか釣られてるんだか、 エサになってるのかエジキになってるのか、 でも楽しかったらどっちでもいいじゃない?みたいな ノリを狙ってみました。ちょっとだけフェミ。 【得点】 1点 ななほし ◆lYiSp4aok.:1点 ■▲▼ Y氏の部屋 ずいぶんたくさん集まりましたね 私は虫籠に目を近づけた するとY氏は目をしばたたかせながら真顔で言う これがニホンナリキンコガネ 採るのは簡単 何しろこいつは甘いものが大好きとみえて そこらへんに蜜壷を置いとくとたくさん入ってくる 在来種なのに最近はハワイやオーストラリアにまで生息域を広げている 同じ種がたくさん固まっているからすぐにわかる チロチロチロリロ パラパラリ フニャララ ホニャララ プルプルリ ソワカ 音に驚いて別の虫籠に急いだ 何か触角のようなものを立てて青白く光っている 光りながら羽根を震わせて鳴いている 変わった鈴虫ですね スズムシではありません ホタルの仲間なんです 名前はプルプルボタル 鳴き声は日ごとに進化していますよ 昼夜問わずどこでも鳴くから五月蝿くってかなわない 取っておきのものがある、と言いながら Y氏はさらに奥のビニールハウスに私を導いた 狭いハウスの中にいる虫たちは 互いに身を寄せ合って押し合いへし合いしている 白いのや黒いの 黄色いのもいる それらが一箇所に集まってもぞもぞ動くたび むせ返るような生き物の臭気がやってきて鼻腔にからみつく そろそろエサの時間だ Y氏は缶の蓋を開けひとつまみの塊を掌に握り 右に投げる ザワザワと一団は一斉に動き 左に投げる 波に洗われる砂粒のように蠢き流れる こいつらは可哀想なムシなんです Y氏がまだ手に持っている一塊を見て聞いて見る それはなんです エゴです あまりにうまいらしく 食いすぎちまって 腹をこわしてこのザマです Y氏はポケットをまさぐって ピンで止められたカフカムシの昆虫標本を取り出してみせた 213 名前:Y氏の部屋/前編[] 投稿日:04/05/25 00 06 ID JKFqvSQu 214 名前:Y氏の部屋/後編[] 投稿日:04/05/25 00 28 ID JKFqvSQu 215 名前:Y氏の部屋/訂正[] 投稿日:04/05/25 00 35 ID JKFqvSQu 【コメント】 230 名前:シオン ◆poetsyov/2 [] 投稿日:04/05/30 03 12 ID XCYLuEcg 【1点】 213-214 Y氏の部屋 Y氏の正体が気になります。 382 名前:MUJINA ◆iXws.WGCLY [sage] 投稿日:04/06/22(火) 08 51 ID 4tE1+ArL 山田さん、チャンプおめでとう。これからの詩作に弾みがついて何よりです。 さて、私も投稿4回目。「箱をめぐる省察」「Y氏の部屋」「父とは誰か 母とは誰か」 そして、「『言葉』屋」が今回のものでした。 【得点】 1点 シオン ◆poetsyov/2:1点 ■▲▼ 過度なグルメ 例えば君が、夢から醒めたと思ったら またしても夢の中に居るとしたらどうだろう 今は夢の中の夢なのかそれとも 夢から醒めたほうの夢なのか 覚醒に向かっているのか 夢中に向かっているのか 現実もそんなものかもしれない 今此処がなんてたいした問題じゃない その類いはすべて 世界のありとあらゆるものを食べつくしてなお 貪欲に食べ物以外にも欲情むき出しで その口からヨダレをしたたらせてむさぼる 哲学者のエサなのだから 216 名前:過度なグルメ[] 投稿日:04/05/25 08 17 ID bXI6zgJS ■▲▼ フィーディング feeding ; 餌やり、給餌のこと 自己処理不可能なほど エネルギーを抱え込む そんな芸当は僕らにしかできないだろう 頬に溜まった垂れ下がる脂肪 機械で循環させなきゃ機能しなくなった濾過器官 もっと食べなきゃ も貯め込まなくちゃ もっと美味いものを 美味いものを喰わせろ 食は量でなく 値段でなく 質である 芸術であり 崇高な文化である * * 熱波に揺らぐ夕日の中で 家族は今日もくつろぎ始める 感謝という言葉は知らないけれど 満たされた腹に幸せを感じる 愛着と生は 楽しく 流れ ゆらぎ 確かに立つ 決死で追い詰めた獲物は 汗と涙のたまものだ 末っ子が獲物の角でやられた でも悲しむ暇はない さあ家族よ 存分に引き裂き 啜れ 喉を鳴らし 飲み下そう 食事は こうしていただくもの * * 交流とは 別の個 から 個へと エネルギーを 流し合うこと 魂の 留まらない やりとり 時に 取引 時に ギフト 意思であれ 暴力であれ 全ては 押し込み 引き込み 混ざり合う 過程 君よ 喰らうことを 否定するなかれ 他者をいただき 血にすることを 泣くなかれ 君が 完全であろうと なかろうと 既に 組成は不純だ 想念の 純度を上げる試みは 美しいけれど それだけで時は進んでいかない 宝石は どこかには 存在するのだろう そのことは僕も否定しない だけど 僕らには 本物の 区別はまだ無理みたいだ 流し合い 押し込むことに胃が揺れるなら 思う存分吐いてもいいんだ それでも何割かは 確実に 君の血肉となってくれている 否んでも 拒んでも 流れる時は止められない 喰らわれる日は 消去できない 必ず訪れる その瞬間まで 誰も勝ち逃げはできない がっかりしたかい 僕は この話を聞いたとき すごく この上なく 安堵したんだ 涙を流して 安心したんだ どうしてなんだか 分からないけど 218 名前:フィーディング feeding ; 餌やり、給餌のこと(1/3)[sage] 投稿日:04/05/27 00 13 ID BwX3ch0k 219 名前:フィーディング feeding ; 餌やり、給餌のこと(2/3)[sage] 投稿日:04/05/27 00 15 ID BwX3ch0k 220 名前:フィーディング feeding ; 餌やり、給餌のこと(3/3)[sage] 投稿日:04/05/27 00 16 ID BwX3ch0k ■▲▼ 食卓 お食べ泣きながら 喉を突っ込みなさい あなたのためにとりわけたの 首を曲げてお食べなさい 見ていてあげる 椅子の上で 愛しい目をして心を込めて 大好き 大好きよ 本当に好きよ あなたはちっとも言うことを聞かないけれど許してあげる 今日もきちんと食事をあげる いい子だからお食べなさい いい子だから 221 名前:食卓[sage] 投稿日:04/05/27 02 51 ID hQyU9ibS 【コメント】 228 名前:ななほし ◆lYiSp4aok. [] 投稿日:04/05/28 04 56 ID +gB3yvEZ 2点 221 :食卓 :04/05/27 02 51 ID hQyU9ibS 日常の非常なのぞき……家庭を、……かなぁ 【得点】 2点 ななほし ◆lYiSp4aok.:2点 ■▲▼ 食物連鎖 オレはエサだ 海に差し出されたエサだ エサだ 大地に置きざりにされた遺物だ 世の中に詰まらない物などないと いうのは詐欺師のいうことだ あなたは苦労してるのに 報われませんね 占い人は レンズを覗き込む 立派な人たち理想の組織やってることは 強請りかタカリ見たいなモンじゃねぇか 金集め なけりャ何にも出来ねぇ 貢献重視で楽しみな展開ナシなんてのは ありえない オレだっていやだ その ろくでもない展開だそのうえ オレがエサになるなんて とんでもねぇ もっと何かになってる筈だった 昇る朝日のような 世の中に詰まらない物などないことを きらきら輝いている ぬくもりも日常 体は熱い 相手を知って知って初めて 対策もある エサだったとは そう簡単には知ることができない つらいから そうか それを餌に つまらない世の中を生きてきたのか 223 名前: 食物連鎖 A[] 投稿日:04/05/27 14 12 ID zSnPLsxb 224 名前: 食物連鎖 B[] 投稿日:04/05/27 14 14 ID zSnPLsxb 【コメント】 230 名前:シオン ◆poetsyov/2 [] 投稿日:04/05/30 03 12 ID XCYLuEcg 【1点】 223-224 食物連鎖 この人はこれから、のし上がっていけそうですね。 【得点】 1点 シオン ◆poetsyov/2:1点 前へ ← 1 2 ページ先頭へ トップページ
https://w.atwiki.jp/poem_toukou/pages/283.html
作成中です・・・ ページ:1 2 3 4 お題 青 開催期間 03/08/03~03/08/16 参加作品数 36 審査員 6人 本スレ 8の575-690 議論スレ 6の823-872 【チャンプ】 心臓(犬大好き):7点 【準チャンプ】 薔薇:5点 作品一覧 No. タイトル 作者 点数 578 青 - 1 579 BLUE - - 582-584 夏プキン -blue-blue-blue- - - 586 ゼリー - 1 587-589 いつでも側に なみなみお - 591-593 砂糖ミルク - - 594 薔薇 - 5 595 ポート・アントニオの八月 - 4 596 Rain erase to salad days 昼酔軒@助手補佐見習 2 597 青のコンビニ - 2 599 きみの青 - 1 603 動かぬ婆 - 2 604-605 青いカプセル - 2 608 色 - 1 612 ブルー - - 613-614 世界 - - 615 青夜夢 脚立 3 616-618 青色異星人 - 3 620 青い鳥 - 2 621 水辺にて - - 622-623 青色眼鏡 - 1 625-627 急行列車 ame 4 628 無題 - 1 629-631 増田課長 快楽童子 4 632 青い。 - - 639-640 ☆Planet・Rhythm☆ 皮膚へタレ 3 641 青の眠り - - 642 君の知らない僕らの秘密 - 1 643 青 - 1 644,647 青の欠片 - - 645-646 無題 - 2 654 迷子 激辛正当派 4 655-656 青虫 - - 657,659 青の詩 - 1 658,660 波立つ泡の中から - - 661 心臓 犬大好き 7 【審査員】 なみなみお ◆mCFk32Woec ななほし ◆Jp7Hsv.jJ2 Canopus ◆DYj1h.j3e. 4th ◆HdqTLODCXU 都立家政 ◆MD76fFko5o ame ◆yUHAxrOw2c 【採点レス】 671 名前:なみなみお ◆mCFk32Woec [sage] 投稿日:03/08/11(月) 02 11 ID OoTDh+qw 【3点】 594 薔薇 【2点】 625-627 急行列車 【1点】 615 青夜夢 616-618 青色異星人 629-631 増田課長 674 名前:ななほし ◆Jp7Hsv.jJ2 [] 投稿日:03/08/11(月) 23 44 ID BonbSOjB 2点 595 :ポート・アントニオの八月 :03/08/05 03 27 ID fmR4X0r/ 2点 597 :名前はいらない :03/08/05 05 50 ID sUoFm2Ls 2点 603 :動かぬ婆 :03/08/05 21 19 ID w3gwJYd6 2点 615 :青夜夢 :03/08/06 02 31 ID RuTJI942 2点 620 :青い鳥 :03/08/07 12 18 ID LUmM+FxK 2点 629 :増田課長 :03/08/09 01 21 ID S70Uhprv 1点 596 :Rain erase to salad days :03/08/05 05 38 ID LRzy468R 1点 608 :色 :03/08/06 00 18 ID P5loBGjv 680 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [age] 投稿日:03/08/13(水) 22 59 ID jJsVp5ZX 3点 661 2点 594 625-627 639-640 645-646 1点 586 595 596 629-631 642 654 681 名前:4th ◆HdqTLODCXU [sage護摩1] 投稿日:03/08/13(水) 23 21 ID F/vZNKdv 3点 661 重たいのは太陽への憧れ 684 名前:都立家政 ◆MD76fFko5o [] 投稿日:03/08/13(水) 23 50 ID PbBsU/tz 【3点】 654 「迷子」 【2点】 616-618 「青色異星人」 【1点】 578「青」 595 「ポート・アントニオの八月」 599 「きみの青」 622-623 「青色眼鏡」 628「無題」 639-640 「☆Planet・Rhythm☆」 643「青」 657 659 「青の詩」 687 名前:ame ◆yUHAxrOw2c [sage] 投稿日:03/08/15(金) 22 41 ID CEz4oJ0A 【2点】 604-605 青いカプセル 【1点】 661 心臓 作品 ■▲▼ 青 578 名前:青 [] 投稿日:03/08/03(日) 13 04 ID zVqHjGl/ 未だ覚醒していない やや脱力した眠り 夢の中 注ぎ降る光に導かれて . 広がったり絡み合ったり 雲は流れ糸を紡ぐ 空を仰いだ空の上の空が 青い青い青に溶けて 今 目を覚ます 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ BLUE 579 名前:BLUE [] 投稿日:03/08/03(日) 16 11 ID h52VUsLq 眠っている それ 鼻で黒を探し 目で白を覗いて 足で緑を踏み潰し 口で黄を剥がし取り 両手で赤を引き裂き 溢れ出たそれは 脳いっぱいの青 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 夏プキン -blue-blue-blue- 582 名前:「夏プキン -blue-blue-blue-」 [sage] 投稿日:03/08/03(日) 20 16 ID /JqKi5kW スクール水着のカグヤ姫 プールの端っこ 夏草毟って また埋めなおす カラッ空 真昼の満月 出てるのに 帰れない 帰れない 物憂げな瞳の彼女 誰も引き止めないから 飛び出せないのさ スクール水着のカグヤ姫 重い想いに華奢な肢体を 僕 が 抱 き し め て あ げ る ! ラ ヒ 「CMのナプキンは なんでいつも青い汁吸うの? 軽くて小さくて吸っても飛ぶの? 吸っても軽くて小さいから飛ぶの? 毟った夏草 すぐ落ちるのに 濡れたスクール水着にくっ付いて……」 ラ ヒ 583 名前:「夏プキン -blue-blue-blue-」2 [sage] 投稿日:03/08/03(日) 20 16 ID /JqKi5kW 空の深さのプール 反射してる視線 コンクリートブロックの間 アミダみたいに辿って ナミダに届くけど君はシカッティング イヤンヌ 射られて落ちるのかカグヤ姫!? non!断じてnon!! 射られてるから飛んでいくのさ 幻の代六コースクロールを長い髪が進む キ ラ キ ラ 涙ながすよに青い血流したい思春期 僕は君の背中おして さよなら 今月も スクール水着のカグヤ姫 バタ足 青空 夏プキン パイ! パイパイ!パイ! さよなら僕の青春群像! bye!bye! どこまでも行ってしまってブルースカイ パイ! パイパイ!パイ! 愛されたら空へ bye!bye! bye! 584 名前:夏プキン [sage] 投稿日:03/08/03(日) 20 21 ID /JqKi5kW 幻の代六コースクロールを長い髪が進む ↓ 幻の第六コース クロールで長い髪が進む スマソ 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ ゼリー 586 名前:ゼリー [sage] 投稿日:03/08/04(月) 15 19 ID LSzos/v5 それは 人工着色料の 思い出 (誰にだって初恋の思い出は甘酸っぱいものだ) 古びた喫茶店 黒ずんだ椅子 黄色のチェックのテーブルクロス ちょっと背伸びして頼んだコーヒー 窓から差し込む光 その光を受けて輝いた青色のゼリー (初恋は実らないもの ジンクスだ) 少しずつ歪んでいく前にある顔 利き過ぎた冷房 冷めていくコーヒー 相変わらずそこにある青色 表面に苦りきった男の顔と涙をたたえた女の瞳を映し 素直になれなかった 結局一口も食べられなかった青色のゼリー その色は彼女の心を表していたように …彼女はあの時何を考えていたのだろう (今では確かめようも無いことだが) それは人工着色料の思い出 僕の、初恋 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ いつでも側に 587 名前:いつでも側に(1/3) [sage] 投稿日:03/08/04(月) 18 35 ID jWCvNX2/ 君は厚化粧だけど 夜の街を縮める車窓越しに 君は 泣いているようで いきなり うずくまって小さく小さく 抱え込んだ両膝に顔を落として 乗客の見降ろす先に (見上げるとひかりが溢れてた) 君がいて― もし 僕が神様なら (神様なんかいないけれど) のっぺらぼうの乗客なんか消し去って 月まで旅行に行くけど 二人 僕は神様じゃないから (神様なんかいないから) 君の側にいることしかできない (日常に疲れて あくせく働いて 同じ事ばかり いつか変わるだろうって思ってたけど いままではさ 一生変わらないって 世界は 永遠に) 588 名前:いつでも側に(2/3) [sage] 投稿日:03/08/04(月) 18 36 ID jWCvNX2/ 駅について 崩れ落ちた君を 支えながら 泣きまくった それは夜風のせいなんかじゃない 僕は君じゃない―僕は君になれない―ごめん。ごめん。ごめん。 とにかくあいつを殴って来るよ (たぶんあそこにいる) あいつだ あいつのことさ わかるだろ? 君は急がなくていいからゆっくり 歩いて来るんだ あいつには 僕が話しをつけておくから、ゆっくり 僕は待ってる いつまででも 階段の一番上でさ いつものように 笑って手を振って いつでも側にいるから うおおおおおおおおおおおおおおおおおおお! 589 名前:いつでも側に(3/3) [] 投稿日:03/08/04(月) 18 37 ID jWCvNX2/ ゆるさねええええええええええええええええええええええええ!!!!!!!!!! 追伸 青い朝が来たら 目を覚ましておくれ わかるだろ?青い朝 新宿で君と僕 なんどとなく向かえたあの朝 疲れきった夜が宇宙に追いやられて 全てが青くなるあの朝 全てが浄化されるあの朝 立ち上がって空を見上げておくれ 精一杯 あの朝を浴びおくれ 駅の蛍光灯が消えるまでは 僕はいつもそこにいて 世界を青く染め上げるんだ やっぱり 神様なんていなかったよ だから、 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 砂糖ミルク 591 名前:砂糖ミルク [sage] 投稿日:03/08/04(月) 23 22 ID Z0Hxd7MX 精液ではない (それは砂糖ミルク) 干涸びた汗ではない (それは砂糖ミルク) シャツからぽろぽろ落ちるんですよなんだかわかりますかこれがね塩なんですよもう水なんかでないのそれでね便所にいくとスパイがいるんです 仲間に紛れ込んでいるんですねそれでね小便が赤くないと密告されて懲罰を受けるんですよ血尿がでるくらい強く地面を叩かない奴は忠誠心が足りないっていうんでねではない (それは砂糖ミルク) この世界の左端から、青い海の上下をまたぎ ゆらゆらと右端まで一周していく まっしろなラインが見えますか (それは砂糖ミルク) あれは地獄ですよ (いいえそれは砂糖ミルク) ほんとに真っ赤になるんです (それはしろい砂糖ミルク) 592 名前:砂糖ミルク [sage] 投稿日:03/08/04(月) 23 24 ID Z0Hxd7MX ある日、駅の改札で声をかけました 女の子だとおもったら男の子でした 高校生かとおもったら小学生でした 人間だとおもっていたのに天使でした その子が娘になったのです カターシャという名前です 毎日、村から三キロの市場へ 食べ物を買いにいくのです そのあいだに僕は廃品回収の仕事を済ませて 昼過ぎにふたりで朝御飯を食べます もちろんふたりでつくります 後片づけは交代で (やがて僕たちは廃品回収だけでは食べていけなくなったので) カターシャはもうずいぶん大きくなって 胸も少しふくらんできたので 僕がさわろうとすると嫌がります このあいだは乳首の先が痛いと泣いていました (カターシャにもっと稼ぎの良い仕事をするように言いました) でも週末には庭でふたりで本を読みます 僕がつくった砂糖ミルクをカップに注ぎ それをデッキの上に置いて 雨が降ることなどありません (カターシャは身体が弱いので体力をつけなくてはいけません) 593 名前:砂糖ミルク [sage] 投稿日:03/08/04(月) 23 24 ID Z0Hxd7MX カターシャちゃんと血尿はでたか (いいえそれは砂糖ミルク) まだシャツが濡れているじゃないか (いいえそれは砂糖ミルク) (職場で問題を起こさないように躾けもしなければなりません) 僕はカターシャを寝かし付け (カターシャ、明日は休みだから) ベッドサイドに置かれた空のマグカップを手に取って (ひさしぶりに海にいこうか) それをきちんと洗いました (青い空がどこまでも広がり) 塩つぶひとつ残さぬように (海は遠くまでそれを映して) 「きっと奇麗だから」 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 薔薇 594 名前:薔薇 [] 投稿日:03/08/05(火) 02 44 ID Qbc+qS/O 青い薔薇を追い求めた若い研究者は その鮮明な青に惹かれるあまり 部屋の壁紙からマグカップ、眼鏡 果てにはその頭髪までも青に染めてしまった 遺伝子の螺旋を眺める彼の目には血の色は無く 限りなく白眼に近い細い眼球が蠢いていた それはそれはもう綺麗な青空を見たのは5年も前のことで 彼が見るのは原子の織り成す壮大なミクロコスモス そこには夜も無く昼も無く、幾億光年の歴史を記憶する無力な蛋白質の一日だけ それから幾年 彼のことを殆ど誰もがすっかり忘れ去ったころ 彼はその青い研究室の顕微鏡に誰も見たことの無い宇宙を見たという 「そこにある地球の姿に 青い薔薇の秘密を見つけた」 彼の遺体のすぐそばには殴り書きのメモ しかし私が見たのは、すっかり色を失った彼の抜け殻と、一輪の薔薇だけ 勿論、その薔薇には色は無かった 彼の墓前には それからというもの、青い薔薇が添えられるようになった 香しい薔薇の香りを模倣した プラスティック繊維の蒼い薔薇 「いつかは、地球のような、神々しい青い薔薇が咲き乱れるように」 彼の墓石に刻まれた時代遅れの鎮魂の辞は その数日後 誰かに傷つけられていた その後、彼の研究室は遺伝子治療研究のために 若い研究者が引き継いだという その時は誰もが、その先にあるプラスティックの地球に気付かなかったことだろう 彼は予言していた 原色で構成される、原子の中の宇宙が 彼の妄想ではなく その先に通ずる確信であったことを 彼の墓前の造花が 枯れ果てていたのを私は見たのだ 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ ポート・アントニオの八月 595 名前:ポート・アントニオの八月 [] 投稿日:03/08/05(火) 03 27 ID fmR4X0r/ ジャマイカに僕のいとこがいる 送られてきた絵葉書には 『今はポート・アントニオにいます。素晴らしく青い空です』 とだけ書いてあった 絵葉書の写真は 南洋の島影の航空写真だった 僕は猫に餌をやりながら ポート・アントニオに思いを巡らせた 頭が痛くなるほどきりっと晴れたどこかの海岸で 日に焼けた僕のいとこが冷たい波で足を濡らしながら散歩している ジャマイカウミサギを探したり 片言の挨拶を地元の人々と交わしたりしながら もう一週間滞在を伸ばすことを考えたりしているのだ そんなことを考えながら 日曜の朝11時は過ぎていった 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ Rain erase to salad days 596 名前:Rain erase to salad days [] 投稿日:03/08/05(火) 05 38 ID LRzy468R 虚空を掴んだ 太陽を片方の手で隠しながら 横を向く 草が風に揺れて 身じろぐ度 ポケットからコインが零れる どこかの国のコインが埋まる 草叢に 月が浮かんでいた 頼りなさげに 今日は赤くなるのか 黄色くなるのか ほんの少しだけ考えて 欠伸する 再び風が通り過ぎていく 白い牝鹿が草を食んでいる 夢を見る 龍神が雨を呼ぶ 手洗い目覚まし 濡れ始めるシャツ 走り去る青空 走り出す僕 コインを忘れたまま 草原の風になる どこか遠くで雷が落ちた 震える空気 誰もいない部屋 洗面台のコップ 歯ブラシの片方は埃まみれ バスタオルで髪を拭きながら テレビを付ける 冷凍庫のドリアとウォッカ 一人呷る 灯りを点けず テレビだけ喧しく (孤独を紛らわせるだけだったのに) 雨に打ちのめされた 体が震える (サヨナラの言葉、かすれる記憶) くしゃみが掻き消される 一人の部屋なのに 気持ちは深海に沈む 碧い青い蒼い海に 沈み込んでいく 【コメント】 【得点】 0点 ページ:1 2 3 4 ページ先頭へ トップページ
https://w.atwiki.jp/poem_toukou/pages/543.html
作成中です・・・ ページ:1 2 3 作品 ■▲▼ 振動 569 名前:振動 [] 投稿日:03/05/19(月) 23 17 ID FvXliO7f 立ち込めた黒いガスに周りを見失った。 遠くに輝くのは無数の点 来た道を振り向けば青い星が目に映り 僕は旅立とうとしていた。 この世界の果てでなく、この世界の下でもなく はるか上へと目指した。 持っていくのは思い出の鉛筆と 写真は・・・やめておこう、どうせ一人で行くんだし。 この世界に興味があった。 果てにも下にも、上にも でも僕は上を選んだ。ふと見上げた青さが気になったから。 どこまで行くのか、それは僕にも。 ただまっすぐ進み、負けないように鉛筆を見て、 わかるのはもう戻れないこと。 一歩踏み出し止まれずに 疑問は最後にとっといて今は進む。 気がついたら揺れていた。揺れというほどもないけど、 細かに、まるで自分の星の息吹のように 忘れていたあの感触を映して鉛筆を動かして。 遥か先に吸い込まれてゆく 鉛筆の映した すべての原点へ 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ へへへ 570 名前:へへへ 1 [] 投稿日:03/05/20(火) 00 46 ID lRA/Xmm9 ののなかには なにがあるのか のを穿ち中を見ると めになる めはしかし つかんだ真実をぬと かくしてしまう おいこら なにがあったんだと問い詰めても 知りたいかい? ひひひ とワラわれると 何かもう知りたくもなくなった あんただって交わる よくあることです あんなナカのこと 知りたがるなんてバカですよ ただ交差するだけですよ ハハハ と笑われると 最初の疑問が干からびて どうでもいい 感じになった 571 名前:へへへ 2 [] 投稿日:03/05/20(火) 00 49 ID lRA/Xmm9 ただ おい あんたも 穿ってみることはできる とどこかで言っているような気がしたのは 干からびて まだ残っている疑問から開放された 生気が オレのまわりで揺れているのかもしれないが でも干物はもう ほしくない つ^^*うか 干物の生気のナカで がんばろ と思ったのだが この ののなかには 何があるのだろう のぞいてみようか これからの ことだしと思った なにもないよともう一度 生気の言う声が聞こえそうだが へへへ と笑っておこう 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ スラッシュ・ドット・スラッシュ 573 名前:「スラッシュ・ドット・スラッシュ」 1/2 [sage] 投稿日:03/05/20(火) 23 32 ID xLESavJ/ html head title スライドしたあとの空 /title /head !--それはスライドするためのものではなく,または止まったままの どうでもいい空-- body h3 その鮮やかな糸の上で /h3 p /p p いつもそうやってある空を目指していた誰かが br ある雨の日に走って帰ろうとしたことも br 見上げた山の近さに忘れられないと叫んで br 何も返ってこなかったその寂しさを抱えているなら /p !--実際その風景があったところは背景も何もなく 語られる対象もいつも霧の中にいるような空想である-- p なぜか雲のなかった今日の青空に向かって br すらりと立ち上がっていた煙突の鮮やかさのように br テンポを速めていく足音を追いかけていったのは /p !--その願いだけ叶えられてしまえばいいと思うのにも関わらず 語り語られる主体という存在をあれだけ過信して人々は饒舌になっているのだが-- 574 名前:「スラッシュ・ドット・スラッシュ」 2/2 [sage] 投稿日:03/05/20(火) 23 33 ID xLESavJ/ p どの時間を向いても途切れない気持ちの後で br その先だけを見すえるような目の br 欠片だけ集めてしまって今日は br もう一度あくびだけをしたのです /p !--その次の朝目覚めて,彼はさっきまで自動筆記されたらしいものを破り捨てた 感傷が明らかに文字に干渉していくその光景を見なかったことに ある意味で安心を覚えつつも,ちょうどひとりでに歩き出した神輿のような 場違いさと恥ずかしさを今は気づき過ぎてしまった,ということのようだ。-- p その先にはきっとスライドしてしまった空 br 散らばる真っ白な糸の向こうの 青い空 /p !--以上,ある時点での記憶と引用からの再構成でこのファイルをお送りすることとした。-- /body /html !--なお,このファイルは3日後に自動削除されることとする。アーメン。-- 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ たまごのきみ 575 名前:たまごのきみ(1) [sage] 投稿日:03/05/21(水) 01 25 ID ASGAQFft (1) 殻は、白くて岩みたい なのに、その中に きみがあることを知っている (2) 白色蛍光灯の下で、きみは 白いお皿の上で、何度もわたしと逢ったことがある 見慣れたきみは、スマイリーみたい そんな風に 絵に描ける、きみだった (3) もっときみを知りたいと思った、何気ないお昼に 殻、そのてっぺんに 手動ドリルで、穴を開けた チックン、ギルリと、穴を開けた 576 名前:たまごのきみ(2) [sage] 投稿日:03/05/21(水) 01 27 ID ASGAQFft 覗く、と中は 透けた肌のように、意外に明るくて どろりとろりとした原初のスープに馴染んで きみがぼんやりと、居もしない魚たちを目で追っていた わたしはそれを絵のように記憶して しかしわたしはそれを絵に描けない それは、きみのぼんやりが ぼんやり複雑すぎたから きみの明るさも きみの哀しみも きみの誕生も きみの終焉も きみの、きみの、きみの数えきれないすべてが そこにあったから わたしは、きみに呼びかける そっから産まれておいでよ こっちへ、おいでよう きみは、顔じゅうに目のくっついた蜘蛛の表情で ボクヲ、知ッテクレルノ? ボクヲ、ワカッテクレルノ? ボクヲ、ボクヲ、ボクガココニイル理由ヲ あっ、黒い これ、黒い? 577 名前:たまごのきみ(終) [sage] 投稿日:03/05/21(水) 01 28 ID ASGAQFft 静かに蓋を閉めた、私の意識を占領した思いは クッキーを作る時、どうしてきみだけを使うんだろう? (4) なんでもかんでもを、いっぺんに 紙の上に絵の具でスタンプしていったら 最後にはどろどろの、とろとろの黒になる あれは黒い、ような、きみだった (5) きみはスマイリーでいいんだよね いつも朝食には白いお皿の上で、笑った絵になっていてね (6) 単純だ、きみで作った、スクランブル (7) 殻は、宇宙人の置いていった不可思議な 岩みたい その見えない中に、きみがいつもいる (0) どのたまごの中にも、きみがいつもいる 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 無題 581 名前:無題 [] 投稿日:03/05/21(水) 23 10 ID 4sM+qBFl 目を醒ますと やはり 同じ朝 外に出れば やはり 同じ人 夜になれば やはり 同じ一日 ツマラヌ人生と 他人は言う ツマラヌ奴らと 僕は思い ツマラヌ自分と 決め付ける だから 僕は眠る 目を閉じれば そこは 違う夜 夢を見れば そこに あの人 陽が差し込むと やはり 幻 クダラヌ自分と 決めるのは クダラヌ言い訳 逃避だけ そんな自分が嫌だから クダラヌ世界を 飛び越える だから 僕は会いたい 眼を見れば 僕を 解き放つ 声を聴けば 僕は 蘇る 陽が照らす顔 僕を 生かす 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 見た目とのギャップに悩む者への詩 586 名前:見た目とのギャップに悩む者への詩(1/3) [sage] 投稿日:03/05/22(木) 21 08 ID SlztF9GK 『中』ッ! 中の人などいないッ!!! http //that.2ch.net/test/read.cgi/gline/1042423290/ ……………………… 『中』ッ! それは発電機である! 鶏卵の中身は何だッ!! 黄身ッ!!! 否ッ!! ヒヨコの素である!! 鶏卵の中身は何だッ!! ヒヨコッ!!! 否ッ!! 黄身である!! 例え同じ中身であっても! 視点が違えば意味が変わるッ!! 一概に言い切ることは不可能ッ!! そのものの真の意味など無くッ!! 観測者の見解で決定されてしまうッ!!! 俺は自分自身を漢の中の漢と思っているッ!! しかしッ! 今聞いてる奴の中にいる筈だ!! 俺を三枚目だとか阿呆だとか暑苦しいとか思っている奴がッ!! ふざ けン なッ!!!! 587 名前:見た目とのギャップに悩む者への詩(2/3) [sage] 投稿日:03/05/22(木) 21 08 ID SlztF9GK 上っ面しか見えない貴様らには俺の漢らしさはわかるまいッッッ!!!! しかし人間、物理的に上っ面しか見ることができないのも事実ッ!! ならば物理的に見せるまでッ!! 人に優しくッ!!時に厳しくッ!! 熱い心とテーマソングを胸にッ!! 俺の漢度を見せてやるわッ!! 貴様も漢らしさを存分にアピールするが良いッ!! ええいッ! 話 は 最 後 ま で 聞 け ェ ィ ッ ! ! ! 四六時中アピールするなぞうざったいわッ!! 俺は選挙カーが嫌いだッ!!! 戦略的不可欠とはいえ非常にやかましいッ!! 誰が貴様なぞに入れるかァッ!!!! 当選するなら格好良く当選しろッ!! つまりッ!! 内面から光り輝くオーラでッ!! 市民を熱に当ててしまうのよッ!! 真のカリスマなら可能ッ!! そして漢も然りィッ!!! 真の漢ならばッ!!! 「漢気」が視覚的に見えてくるッ!! 「ダンディ・オーラ」が具現するのだッ!!! そして奴らは漢らしい行動をごく自然とこなすことができるッ!! 奴らこそジェントルマン紳士ッ!!! ダンディッ!! セクシィッ!! 588 名前:見た目とのギャップに悩む者への詩(3/3) [] 投稿日:03/05/22(木) 21 09 ID SlztF9GK しかし奴らとて余裕は無いッ!! オーラを絶やすまいと心の中で必死に発電機をこいでいるのだッ!! そう!自転車のペダルをこぐと発電するアレだッ!! どんな誘惑にも負けずにこぐッ!! 苦しいときに薄ら笑いでこぐッ!! 努力無しに漢にはなれんのだッ!! 貴様の中には何があるッ!! 熱い漢の魂かッ!? 全然見えないぞッ!! 思いっきりこぎまくれ!!! 強く早くこげばこぐほどッ!! 貴様のオーラは強く明るく光るッ!! やれッ!! 空回りしない程度になッ!! (逆回転で勢いよくこいでも眩しく光るのは秘密だッ!! 俺達の約束だぞっ!!人、それをニヒリズムと言うッ!!) 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 「 」を声にして 590 名前:「 」を声にして [] 投稿日:03/05/22(木) 23 45 ID gnkq86Pv 彼はしゃべれなかった 意識した言葉は喉元にさえ出かからず ただ胸の底にある水面を逆さのお椀とさせるのみ 生まれつきだった イジメにもあった しかし彼は頭が良かった この不治の病を治そうと 自らが医師になると 小学校の時分に決めてしまい 背が縮んでしまいそうな勉強の末 みごと名高い医大へと進学した ここで彼は (陳腐覚悟で)運命としか表現のしようがない女性との出会いを果たしました そう それがこの私なのです 私もまた彼と同一の境遇で 心拍数を同調させるようにしながら引かれ合ったのです 大学の二年生 落葉樹も恥らうように赤らめる 秋の夕暮れのことでした それからというもの愛を知った二人は毎日が大火事だった お互いが初めての恋人で 闇雲に上下に振られ 栓を抜かれた直後のビール その発泡の勢いが惜しげもなく披露されて テーブルやベッド カーテンなどに浸透していき 次の瞬間には アルコール臭いそれら場所へ火の灯るマッチが幾本も投げ込まれていた 彼は勉強が手につかなくなり 私に至っては 幼年からの趣味であった小説制作だけに従事し しまいには揃いも揃って単位取り損ね 留年することにまでなってしまった 591 名前: [] 投稿日:03/05/22(木) 23 45 ID gnkq86Pv この日 彼は渦巻きに落ちていた 悪い成績なんか鍵が紛失したような金庫へ閉じ込め 沈没船の宝とともに眠りにつかせていましたが この非常事態を 鍵のありかを いつも ぼんやり視界の末端に認めていたのでしょう 不真面目だった、当然の報いか 水分をかきわけるように上向き加減で両手が訴えていました 私といえば 彼ほどの痛みはなかった 医大に来て良かったこと それは彼との出会いだけしかなかったから 医大に来た動機は彼と同一でしたが 小説家になりたいという想いがしだいに実りを迎え あと少しで収穫の季節だったのです 喫茶店の客が私たち二人しか存在しなくなるまで 無為に顔だけを突き合わせていました ◇ しばらくして私たちは金銭的な理由でなく同棲し始め 蜂蜜が主食に似た生活を営んでいた とある日 そのアパートで 私はまたいつものように原稿用紙を別世界へと仕立て上げていました こんなことは同棲する以前から良くあったことなのですが 医師になる夢から 他の医師の卵たちから 蟻さんと象さんほどの落差を感じてしまったせいだろうか 彼は夢を求める私の隣りで かじるアンパンに羨望という唾液を滲ませていました また一つ快い音 鳴らし 私が会話部分を 」 で閉めたとき 前触れなく彼が騒ぎ出した 大発見だ、これだこれだ しきりに両手が叫び もうこれしかない 私の頬へ口づけました 592 名前: [] 投稿日:03/05/22(木) 23 46 ID gnkq86Pv それ以来 彼も作家を志すようになりました ジャンルは SF だそうです もちろん主役を彼自身に設定し 名前も本名を使用しています そして作中の一場面 彼は肉づきの良い声でこう述べます 声を俺のものに、自分のものにしたんだ だいだい一週間前、近所にある古本屋で『病気が治る本』というのを見つけてね それを昨日、読了した そのとき! 本当にすごいんだ、 本の中から 「 と 」 がありったけ脱出してきたんだぜ! 宙で舞い踊るんだ! そしてさ 「 は俺の頭のてっぺんに、 」 は足の裏にへばりついてきやがる ひっぺがそうとしても全然ビクともしない、もう俺は錯乱状態だったよ で、俺はうわーって悲鳴上げてた、そう、声が出たんだよ! 誰か助けてくれーって、俺、しゃべってたんだよ! これってさ、きっと奇跡だと思う だって机の上にあったはずの、あの本を探してもどこにも見当たらないんだぜ? そうとしか言いようがないじゃん 今では私も影響されて 自分自身を小説の中に登場させたりしています ◇ 二回目の大学二年生が終わろうとしていた頃 黄色い花びらにくるまれて 私は赤ちゃんを産みました 593 名前: [] 投稿日:03/05/22(木) 23 47 ID gnkq86Pv 彼も私も医大を中退し 彼は広告代理店へ就職しました 私は育児に追われる毎日となり 小説どころではなくなりました 彼は彼で仕事が大変そうでしたが よほど作中の自分をしゃべらせるのがおもしろかったのでしょう 処女作という名の産卵のため 河川を逆流する鮭となりながら執筆に励んでいました とある新人賞の応募も間近に控えていたことも 彼をそう駆り立てた原因かもしれません しかし 新婚旅行はハワイだとこの頃から決まっていましたが 現在もまだ行けていません はてさて いつになることやら ◇ 我が子が一つ年をとった少しあと 彼の処女作『ひとのさえずり』が最優秀作品に選ばれ 世間から脚光を浴びました 会話部分がとても読みやすい トキの羽毛の柔らかさと色を想起させる優しい文体で 誰にでも親しめるSF小説として評価されたようです そうなのです 名声というなかなか発することができない声まで 彼の手は掴んだのです まあでも これはおまけでしかありませんね そして今日も彼は 開いて 「 言葉を入れて 」 閉めて 彼自身をしゃべらせる 小説に産声を与える おぎゃあ 594 名前: [] 投稿日:03/05/22(木) 23 48 ID gnkq86Pv 私のおなかの中にも赤ちゃんいます 二人目です 彼はまだ知らない あした教えよっと 彼が書いた小説を何とはなしに手に取る人たち 彼がしゃべれないなんて思わないだろうな なんて思いながら ずっと好きだから 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 青い壜の中 595 名前:青い壜の中 [sage] 投稿日:03/05/22(木) 23 57 ID XLc9OFCb 毛穴から差し込む星のような灯りに 私の体内は青く沈み 濡れた石の手触りの 人の形のがらんどうで ただ半透明に揺れる昔の犬や 姉や 男 同級生の幽霊の列が 遠くまで続いている 横になって 遠く 鼓動を聞いてた筈の 午後だった ラベルの剥げ落ちた 青い小壜を抱いて駆ける ああ やっぱり心臓のかけらも 脳みそもなにもない ただ天窓のように 明るく濡れた 眼球の向こう側に揺れる 日曜日のTV 新婚さんいらっしゃいのそのうしろ 私の窓の中には ガラス製の青い空 白く剥げ落ちた 真昼の月 【コメント】 【得点】 0点 ページ:1 2 3 ページ先頭へ トップページ
https://w.atwiki.jp/poem_toukou/pages/451.html
作成中です・・・ ページ:1 2 3 作品 ■▲▼ アナウンス 374 名前:アナウンス 1/2 [sage] 投稿日:04/02/02(月) 22 08 ID C1k/Gw5P ピンポンパンポン 至急連絡いたします。くりかえします。至急連絡いたします。 「田中」はすぐさま1階事務所の方にお越しください。 館内案内図はお手元のをご参考にしてください。 お手元になければ2番案内所に横道さんという下衆な係員がおりますので 私も行くの嫌ですが、行って教えていただいてください。 ピンポンパンポン お昼をお知らせします。ただいまより館内のレストラン・定食屋・ファストフード店等は いっさいの営業を停止いたしますので、お気をつけください。 なお、3階36番角の「おのころ亭」だけは開いております。 ピンポンパンポン お知らせです。12階3番ロビーa24番にて踊り食いがはじまります。 ピンポンパンポン 火事です。火事です。15階4番「ザ・めんこい」より火の手が上がっています。 できるだけ体勢を低くし、お持ちならハンカチを口にあて 15階36番にある「蜂蜜倶楽部」に移動してください。 ピンポンパンポン 迷子のお知らせをお伝えいたします。 8階2番ゲートにて迷子を保護しました。 以上、お伝えいたしました。 ピンポンパンポン 午後6時をお知らせします。 375 名前:アナウンス 2/2 [sage] 投稿日:04/02/02(月) 22 09 ID C1k/Gw5P ピンポンパンポン 20時より15階24番内「ファッションプラザ 鬼頭」においてファッションショーが行われます。 実際はストリップですので、18歳未満の方はお断りします。 また、どうしても見たいという18歳未満の方は、15階1番下にて 伏目がちな浪人生ばかりが切符を販売しておりますので、こちらでどうぞ。 ピンポンパンポン ただいまより山下清の時間です。 各階ロビーにてお楽しみください。 なお、物真似は禁じます。 ぴんぽんぱんぽん このチャイムの感想をお待ちいたしております。 ピンポンパンポン 30分間のサービスタイムです。 全商品が70%オフになります。 料金はそのままです。 ピンポンパンポン まもなく館内営業終了のお時間です。 心ゆくまでお楽しみ頂けたでしょうか。 明日の営業は午前9時からです。 明後日の営業も午前9時からです。 後10分ほどで必ず終了いたしますので お買い物などはお早めにおすましください。 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ サヨナラ満塁ホームラン 376 名前:サヨナラ満塁ホームラン [] 投稿日:04/02/03(火) 01 23 ID AMvvSKuV 4対4同点 9回裏二死満塁バッター俺カウントツースリー ピッチャーのおまえサインに大きく首を振っております ああ投げられませんプレートを外しました キャッチャーが駆け寄ります内野も集まります 内野どころか外野も集まって来ました 何やらギャーギャー俺を指差して騒いでおります さらにスタンド観衆からも俺に対して大ブーイング バッターボックスを外して見渡せば 優しい目をしているのは監督とコーチともう一人だけ この現状を作り出したのは俺だしそんなことわかってるし でもなあ俺は味方がいれば 一人でもいれば怖くないのんよ さあ気をとり直してピッチャーおまえがサインに頷く 大きく振りかぶって投げました「ストレート!知っとる!」打った 左中間に打球が飛ぶレフトさがるレフトさがる見送ったー 入ったーサヨナラサヨナラサヨナラサヨナラ サヨナラ満塁ホームラーーーーーーーーーン たとえこの劇的なサヨナラ満塁ホームランが明日のスポーツ紙の一面を飾らなくたって たとえこの劇的なサヨナラ満塁ホームランを解説者が誰一人誉めなくたって そんなこと俺はかまわない ホームベース踏んだらそのままサヨナラ It is time 二度とサヨナラ 「プレイボール!」 ほら、こっちでまた始まった 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 裏 377 名前:裏1/2 [sage] 投稿日:04/02/03(火) 03 19 ID NHFASL3W 抜けるような青空 プラスチックのような日差し 絹糸のような風 ミント香るような女の子が こぼれそうな笑顔で「おはよう」と言った 街路樹の葉はアクリルの緑 とぎれとぎれセミの声が響き渡る 宝石のような汗を散らして ランニングしていく女の子が 満面の笑顔で「おはよう」と言った 気の置けない友人と合流し 真剣に言葉をかわし歩く 案外すいてた電車に乗り込み すぐに席に着いた 378 名前:裏2/2 [sage] 投稿日:04/02/03(火) 03 20 ID NHFASL3W 向かいに座っていた清純な女の子が 人懐こい笑顔を浮かべて「おはよう」と言った 友人がその娘を無視したので 女の子は泣き出してしまった 友人が徹底的に無視したので 女の子は泣き笑いしだした あまりに短い時間の後 電車はホームに滑り込んだので 永遠の別れにも似た悲しみに襲われた 抜けるような青空を見上げて こみ上げてくる笑いをこらえた プラスチックのような日差しの中で 女の子をやさしくやさしく抱きしめたかった 絹糸のような風にとらわれて 身動きできない僕に ミント香るような女の子が 「おはよう」とやさしくささやいた 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ うら 379 名前:うら_1 [sage] 投稿日:04/02/03(火) 05 36 ID Xzt0JzWM 人の言葉に確かめられて うん、そう たぶん そんな私なんだと思う よ いつでも そう 認めざるをえない ほんとはただ 行き過ぎたいだけなのに ね 誰も 忘れてくれないんだ それでやっぱり今日も電話がかかってくる 私を 知ってる人から 名乗る前に 呼びかけられては 元気だよ、会いたい って いう 知らない人と知らない場所へ行きたい 夜は知らない部屋で一緒に寝たい おもて側のやわらかくて熱い肌に はじめてのキスを 何度もしたい 知らないあれを 私がせがんで まるで知ってるふりをする知らない人と 何度も 何度も して 忘れて もう知らない 380 名前:うら_2 [sage] 投稿日:04/02/03(火) 05 37 ID Xzt0JzWM あなたの千里眼で 知られた私 あなたの見通す 私の名前 私のおもて 私のうら 好きだからって 知ってる よ 私が隠さないから きっと抱きしめてくれるって だけど 知ってちゃだめなんだ うらのうらはおもてじゃない うらのうらはおもてじゃない 知ってるあれを 私がせがんで まるで知らないふりをするあなたが 私のうら側の皮膚に いつものキスをする いつもみたいに さみしい気持ちになって うらのうら側で 私はあなたを忘れていく 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ ころコロこみックす 381 名前:ころコロこみックす [] 投稿日:04/02/03(火) 16 25 ID a5VUTPyQ 1. 2. 3. 4. 5. 裏番外編というカタチで、心は捕まれたの。 完 メンスになったイモートの為 に、僕らはヤッキョクまで買 いに奔った 学校の裏ガワに住ん でるヒトは買ってもい ないパンを無理矢理風 船にして 錆だらけ のトッキュウ列車で男鹿武山(オガタケヤマ)まで走ったはしった、はしった、はしったはしった のこった、のこった、のこったのこった ころころミックスを買いに奔ったあの頃 のように僕らは何 度でも生き返れるんで す 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 天狗ばなし 382 名前:天狗ばなし1 [sage] 投稿日:04/02/03(火) 17 37 ID qerKFAp5 雁回山には天狗が棲むという 彼等はいつも杉の木の上でキセルをふかして僕たちを見ているらしい 働いているときも 遊んでいるときも 恋人と交わっているときも 彼等に観察されているのだという 祖父はその山で彼等にあったといった 田舎づくりのその家では似つかわしくない 珈琲を啜りながら 呵々として僕に語った あやつどま、神さんでんなんでんなか あっどま ただ見とるだけだもね 父も僕も幼いころから聞かされてきた話 祖父は天狗を語る時 いつも珈琲を啜った 383 名前:天狗ばなし2 [sage] 投稿日:04/02/03(火) 17 38 ID qerKFAp5 浮き世離れした話だと祖母は馬鹿にしていた 母も苦笑いしながら 聞き流していた 祖父だけが真剣に話し続けた いつもは穏やかな人が 天狗のことだけはゆずらなかった 僕はもう一つのその祖父の顔を愛していた ある日 祖父がぽつりとつぶやいた おれはほんなこつ天狗ば見たとだろか 僕だけがその言葉を聞き取った 祖父が死んで十年が過ぎた今日 僕は雁回にのぼった 屹立する杉の木の間から 微かに珈琲の香りを嗅いだような気がした 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ ザ・裏 384 名前:ザ・裏 [sage] 投稿日:04/02/04(水) 11 17 ID +u8xeX4t うらら裏らうらうらら 裏ら裏ら裏裏よ 裏らうらら裏うらら このよわ私のためにある うらら裏らうらうらら うららうららうらうらよ 裏ら裏ら裏裏うら このよわわたしのためにある 裏裏裏裏裏裏 うららうらうら裏うら うららうら裏裏うらよ この世わわたひのためにあゆ もうすぐ梅もさきゅ もさきゅーーーーーー!! うらら裏らうらうらら 裏ら裏ら裏裏よ 裏らうらら裏うらら このよわ私のためにある うらら裏らうらうらら うららうららうらうらよ 裏ら裏ら裏裏うら このよわわたしのためにある 裏裏裏裏裏裏 うららうらうら裏うら うらら裏裏裏うらよ このよわわたひのためにあゆ 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ うらぶれ 385 名前:うらぶれ [sage] 投稿日:04/02/04(水) 13 06 ID ea8YPua+ 扉の裏に影一つ 表を見ても影一つ 誰もいない禿山の 壊れた小屋に 一匹の物の怪が住むという 父上母上お元気ですか。私は元気です。 近所の方々はとても親切にしてくれます。 住む処も貸して頂きました。 それではまた手紙を書きます。 雲の陰から雨が降る 小屋も一緒に流れ行く 草木も生えぬ禿山の 岩の後ろに 小さな物の怪がいるという 父上母上お元気ですか。私は大丈夫です。 ここは草木も多くて心安らぎます。 それではまた手紙を書きます。 濁った水に映る顔 それは錆び付いた顔 青く澄んだ大空の その下に いくつも手紙があるという 父上母上お元気ですか。私は―― 【コメント】 【得点】 0点 ページ:1 2 3 ページ先頭へ トップページ
https://w.atwiki.jp/poem_toukou/pages/129.html
作成中です・・・ ページ:1 2 3 4 お題 憧れ 開催期間 2002/11/17~2002/11/30 参加作品数 33 審査員 7人 本スレ 4の458-604 議論スレ 4の219-232 【チャンプ】 ☆☆アコガレート☆☆(撫子さん):11点 【準チャンプ】 あお 山 みどり 山 みどり 山 あお(グリーンブック):8点 作品一覧 No. タイトル 作者 点数 459 歌 - 2 460 瞳 - 1 461 あこがれのきみ - - 462 礎へのねらい - 5 464 スノゥダスク - - 470-472 ネエチャン - 5 476-478 心に砂漠を抱く者たち - 1 479 表面 - - 480 皺 - 2 482 人生の両端 - 1 486-488 手紙 クロラ 7 489-490 アンダルシアに憧れて - - 492 鐘 - 1 493 憧れ - - 495 あこがれ - 3 501-504 涙 - - 508 閉口 - - 512 ひとつの音色 - - 515-516 あこがれの世界 しいな まほろ 7 517 翔ぶ - 2 523 無題 - - 524 航海の前に - - 525 neo - - 526-527 手紙 - 4 529-530 声のない歌手 - 1 533-535 ☆☆アコガレート☆☆ 撫子さん 11 536 無題 - - 537 青の憧れ 葉悟 6 539-541 あお 山 みどり 山 みどり 山 あお グリーンブック 8 545 病名:憧憬 - 7 546 憧れ - 1 547-548 遠く - 1 553 無題 - - 【審査員】 ネッちゃん ◆s9/a8bMydI 霧都 ◆WISH/t.n/I しいな まほろ ◆tYbIWmaS5o 撫子さん ◆ikeEr7LE3I 激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q こんな時間ですいません ◆WvShSU0mOg 構造 ◆/Cej999/v6 【採点レス】 566 名前:ネッちゃん ◆s9/a8bMydI [] 投稿日:02/11/28 22 18 ID BlEduZSy 495「あこがれ」(3点) 517「翔ぶ」(2点) 533-535「☆☆アコガレート☆☆」(2点) 567 名前:ネッちゃん ◆s9/a8bMydI [] 投稿日:02/11/28 22 19 ID BlEduZSy 545「[病名: 憧憬 ]](1点) 459「歌」(1点) 462「礎へのねらい」(1点) 486-488「手紙」(1点) 568 名前:霧都 ◆WISH/t.n/I [] 投稿日:02/11/29 02 00 ID r7u8RlCd 537 :青の憧れ ~3点 533-535 :☆☆アコガレート☆☆1 ~2点 545 :[病名: 憧憬 ] ~2点 539-541 :あお 山 みどり 山 みどり 山 あお ~1点 547-548:遠く ~1点 569 名前:しいな まほろ ◆tYbIWmaS5o [sage] 投稿日:02/11/29 09 11 ID K9vNmueC (2点) 470-472「ネエチャン」 486-488「手紙」 533-535「☆☆アコガレート☆☆」 (1点) 459「歌」 460「瞳」 476-478「心に砂漠を抱く者たち」 482「人生の両端」 526-527「手紙」 529-530「声のない歌手」 539-541「あお 山 みどり 山 みどり 山 あお」 545[病名: 憧憬 ] 570 名前:撫子さん ◆ikeEr7LE3I [] 投稿日:02/11/29 22 36 ID c6hChOse 515-516「あこがれの世界」3てん☆ 486-488「手紙」2てん★ 571 名前:撫子さん ◆ikeEr7LE3I [] 投稿日:02/11/29 22 37 ID c6hChOse 539-541「あお 山 みどり 山 みどり 山 あお」2てん★ 526-527「手紙」1てん 546「憧れ」1てん 574 名前:激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q [] 投稿日:02/11/29 22 45 ID H+t4IqQq 3点。 539-541「あお 山 みどり 山 みどり 山 あお」 2点。 462「礎へのねらい」 526-527「手紙」 575 名前:激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q [] 投稿日:02/11/29 22 46 ID H+t4IqQq 1点。 470-472「ネエチャン」 480「皺」 515-516「あこがれの世界」 533-535「☆☆アコガレート☆☆」 581 名前:こんな時間ですいません ◆WvShSU0mOg [sage] 投稿日:02/11/29 23 57 ID +vhmTjo5 3点 515-516「あこがれの世界」 3点 533-535「☆☆アコガレート☆☆」 2点 462「礎へのねらい」 2点 470-472「ネエチャン」 2点 486-488「手紙」 1点 480「皺」 1点 492「鐘」 1点 537「青の憧れ」 597 名前:構造 ◆/Cej999/v6 [sage] 投稿日:02/11/30 01 11 ID k+mF42jr 「病名:憧憬」3点 「青の憧れ」2点 以下1点 「☆★アコガレート★☆」 「あお 山 みどり 山 みどり 山 あお」 作品 ■▲▼ 歌 459 名前:歌[] 投稿日:02/11/17 02 31 ID 7ZG2njr8 歌が聞こえて来る 夢の様な情景の中 光を放つ天使 朦朧とした意識の中 それを確信する事さえ出来ない 存在する筈のもの 其処に有って見えないもの 漠然とした存在感で輝くそれは 眩しくて、眩しくて 近づく事さえ出来なくて、その存在は更なる虚空に流れ去る 辺りが闇に沈む頃 闇の中に有るものは光を求めて彷徨い それは光と為って辺りを照らし出す 光注す場所に有るものは光を持ち 闇に包まれた場所に有るものは闇に飲まれる 歌が聞こえて来る 夢から覚めて 全てを忘れても 聞こえ続ける 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 瞳 460 名前:瞳[] 投稿日:02/11/17 05 22 ID 8rplq/HV あこがれるのは 桔梗の紫 冷たい朝の空気が染める あこがれるのは 朱色の楓 紅葉の間で静かに揺れる 憧れるのは 夕暮の空 全ての色を 西と東に あこがれるのは あなたの瞳 私の知らない あなたの景色 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ あこがれのきみ 461 名前:あこがれのきみ[] 投稿日:02/11/17 06 30 ID yVBaMvYj きみの思想 きみの声 きみの髪 きみの手足 きみのうた きみの目 きみの唇 全てが大好きで 全てが大切で 全てを肯定して 全てにあこがれていたよ きみのそばにいつも居たくて きみの髪を触りたくて きみと仲良くなりたくて そんなこと出来なくて きみそのものになりたくて 頑張ってきみの真似をしていたんだ きみの存在に少しでも近づきたくて 容姿でも 言葉でも 行動でも 一生懸命真似たんだ きみが大好きだったから きみに近づけたら わたし自身をきみみたいに愛せる気がしていた 本当にあこがれだったんだ きみになることをあきらめてから いくらか経って きみもわたしも当時からずいぶん変わってしまって きみへのあこがれは色あせてしまった わたし自身への嫌悪感は あきらめという言葉で片づけられるようになった それでも変わらないものは きみが絶対に手に届かないってことだけだね 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 礎へのねらい 462 名前:礎へのねらい[sage] 投稿日:02/11/17 10 27 ID vgc1KEE1 生まれてきた関係・場所での適応性を求められ 試練も少々あって そのレベルでの「たのしみ・うれしさ・かなしみ」のセンスも身に付けてなお 好み(あこがれ・目標)を時々思い出しながら幾十年を消化の後 何かとのギャップに敏感であれと誰かからの指令もなくなってきた頃は 石の正体がカーテンの裏で温かなだけで 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ スノゥダスク 464 名前:スノゥダスク[sage] 投稿日:02/11/17 12 48 ID WhgxHZtq 夕日が紡ぐ羊雲 陽炎のゆらめき 夜のうめき メタルな吐息に揺れる午後 向日葵のメロドラマ 穏やかな波にさらわれる瞳 砂に沈むサンオイル 木陰に埋め尽くされた安らぎ モザイクの木漏れ日 街角のスローモーション 朝露のシンコペーション アンニュイのレモンティ 出目金 隣の浴衣 イチゴシロップ 雪に積もる夏への憧れ 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ ネエチャン 470 名前:ネエチャン(一)[sage] 投稿日:02/11/18 14 25 ID lGlduWdJ 神様! どうして僕には 兄と妹しかいないのですか? 神様! どうして僕に ネエチャンを産んでくれなかったのですか? 弟は できました 可愛い少年と 恋をして きっと本当の弟とでも そうしたように 二人で一つの大きな愛のプラモデルを作って遊び それを奪い合って殺し合いのような陣取りゲームを繰り広げ それでいてなおも繋がり合おうとする紫色の神経を斧で切断し 今は別居の弟です 神様! やはり僕が一番欲しいのは ネエチャンの微笑なのです! 471 名前:ネエチャン(二)[sage] 投稿日:02/11/18 14 27 ID lGlduWdJ ネエチャンは 病弱でなくてはいけません いつも家に居てくれて 僕が会社から帰宅すると いつも同じく小さな咳をしながら その時何をしていようと 微笑みながら 奥からやって来て 「おかえりなさい」を言ってくれる人です たとえ僕がシベリアの雪原からバイクに乗って生還したとしても せんべいを噛りながらTVゲームをしているような 妹とは 違うのです たとえ僕がにやにやしながら可愛いぬいぐるみを買って帰ってやっても 暗い部屋に姿もなくそれどころか朝になってようやく帰って来るような 妹とは 違うのです ああ ネエチャンは 違うのです たとえば僕が結婚して 微笑みながら僕の帰宅を迎えてくれる妻ができたとしましょう 彼女はとても優しくて 十年連れ立っても 二十年連れ立っても その優しさに 亀裂さえ入ることはなかった としましょう そんな妻なら僕はいらない 気持ちが悪くて反吐が出そう そんな妻なら 僕は毎晩苛めることでしょう 決して ベッドで苛めてやったりはしない そんな当たり前のことをしたってしょうがない 僕は帰宅すると 泥靴のまま家へ入り 困った顔する妻の大きな腹を 靴先で何度もえぐってやることでしょう 靴先で何度もえぐってやることでしょう 血の塊と一緒に 僕の赤子を吐くまで 472 名前:ネエチャン(三)[sage] 投稿日:02/11/18 14 29 ID lGlduWdJ ああ ネエチャンは 違うのです ネエチャンをベッドで苛めると 何かが壊れるのです 壊れたものをかき集めようともせず 僕はさらに苛めつづけます 幼い頃から僕を 抱き締め 頭を撫でてくれた その手を マットレスの底まで沈ませるように 抑えつけ 抑え込み 血が滲むまで ネエチャンは 病弱でなくてはいけません ネエチャンは 世界観すら狂ってなくてはいけません 抑えつける僕に 白く巻き付いて 僕を泣かせてくれなくては いけません そしてネエチャンとの未来は 僕を絶望させます いつの日かその後ろ姿は 僕から伸びた紫色の神経の糸を 背中で緩やかに引っ張りながら 外へと歩いて行き いつしかその隣には 僕の家に記憶を置かない ぞんざいなほどに太い肋骨をした 馬の骨が無神経な笑顔を並べて 一緒に戻ってくるのでしょう 僕らの家へ入るな! 僕らの記憶に入ってくるな! ネエチャンの腹には 僕の赤子が宿ることはなく ああネエチャンの腹に 何が宿るというのでしょう ああ僕はネエチャンと連れ立つことはできないというのか ああその細い首をポキリと折るしか 僕のものにする手立てはないというのか ああああ誰か あああああああ誰か 僕の妄想を止めて あああああああああああああああ あああああああああああああああああああああああああああああああ あああああああああああああああああああああああああああああああ あああああああああああああああああああああああああああああああ 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 心に砂漠を抱く者たち 476 名前:心に砂漠を抱く者たち[] 投稿日:02/11/19 17 30 ID t8THw9v6 お前らは かわいいかわいい女の子 いつの日か 結婚するのが憧れって? それで乾いたその心 潤せるって思ってんの? お前らは 嘔吐しそうな男の子 いつの日か 夢叶えるのが憧れって? それで乾いたその心 満たせるとでも思ってんの? 心に砂漠を抱く者たち 潤そうとしてどんどん 砂漠を大きくする者たち お前らはひまつぶしをする 477 名前:つづき[] 投稿日:02/11/19 17 31 ID t8THw9v6 お前らは 物欲しい物欲しい女の子 アクセサリー 買ってかわいい部屋埋まって それで自分の心まで 埋まるとかって思ってんの? お前らは ブキミなブキミな男の子 かわいい娘 狩って汚ねー部屋「掃除やって」? それで汚ねーその部屋が 永遠になるとでも思ってんの? 心に砂漠を抱く者たち 乾きを恐れるためどんどん 欲望を大きくする者たち お前らはそこにいるだけで 罪だ だけど悲しい悲しい夜には お前らの砂漠が伝わってくるようだ そして高い高い空からでも お前らの悲鳴が無視できない 478 名前:最後[] 投稿日:02/11/19 17 32 ID t8THw9v6 お前らと私は結局繋がっていたのだ 私は同情することなどせず 心の砂漠を緑地化してきた お前らの砂漠などからはシェルターでバリアして それでもどこかで確実に 大地は海は繋がっていたのだ お前らにこの緑を分け与えたい お前らは卑屈に受け取らない お前らの砂漠を本当に潤したい お前らはそのままでいいという 心に砂漠を抱く者たちよ お前らは永遠に不幸せである 憧れの矢を持たぬ 飛ぶことを知らぬ それでも私は贈り続けるのだ お前らのその誠実な愚鈍さに穴が開く その瞬間が来ることに私は 憧れているのだ 私のために 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 表面 479 名前:表面[sage] 投稿日:02/11/19 19 24 ID 1nRvICrZ 憧れることに私は 何を求めるのだろう (憧れは憧れ 夢を見るのと同じ) そうすることで 何が救われるだろう (夢は夢 叶わないこと) 何が変わるだろう 何を叶えてくれるだろう (叶わないならやめてしまおうか) なんて無力な そして無駄なことだろう (それじゃあ振りだけ続けよう) 憧れるのは表だけ うらはからっぽ 憧れは 何のためにある?そして誰のために? (嫉妬に変えるためかしら) 憧れるふり 憧れるふり 【コメント】 【得点】 0点 ページ:1 2 3 4 ページ先頭へ トップページ